SEKONIC FLASHMATE L-308

20年以上愛用しています入射光式露出計です。ストロボの閃光も測定できて非常に重宝しています。

 

これの基本的な使い方として”被写体の位置でカメラのほうを向けて測る”と言われますが、それは照射距離が限られるストロボ光等を測る場合のことで、太陽が光源となる日中屋外ではカメラ位置と被写体位置で日の当り方が同じなら、カメラ位置で被写体に背を向けて測っても同じことです。光源までの距離は約14,960万kmあると言われるので照射角の差は微々たるものですし、雲など太陽光を遮るものがない限りは例え数km移動しても測光値は同じと思います。

 

入射光式の測光値は被写体反射率18%を基準0としていまして、反射光式露出計のスポット測光で反射率18%の被写体を測光した場合と同じ数値が出ます。試したところ0.1EVの誤差もありません。

 

被写体反射率18%は、明(白)~暗(黒)まで、全ての色が適正に再現される、いわゆる適正露出の基準0となる反射率です。一眼カメラの内蔵露出計はPENTAX67等の一部機種を除いてレンズから入ってくる光、つまり被写体からの反射光を測定しているので、撮影画面に捉えている被写体の色(反射率)によって測光値が変わりますが、それは本来あってはならないことです。

 

とくに、撮り鉄で好まれる晴天順光下において、被写体を照らす光源の明るさが同じなのに露出値が変わるなど有り得ないことです。そこを理解していない人が多いですが、カメラの露出計任せでは、撮影画面には反射率18%以外の様々な反射率の色が存在するのが常で、それらを基準に測光している限り適正露出になる理由がそもそもないのです。画面に白を捉えたときはアンダーに、黒を捉えたときはオーバー露出になります。

 

分割評価測光も、画面にある色で白飛び黒潰れしないよう観賞に堪えるレベルに露光されるだけで、本来基準とするべき反射率の色をゼロに、明と暗が適正に振り分けられた状態ではなく、基準も何もないですから被写体によって許容範囲の設定になることもあれば、大きくズレた設定になることもあるわけです。暗いところも明るく映すビデオカメラとまったく同様な仕組みです。

 

もしもカメラの内蔵露出計が根本的に改善されたとして、撮影画面に捉えている被写体の反射率を測定し、それを基に反射率18%を求めて設定してしまう優れたカメラがあったとするならば、被写体の色(反射率)による影響で測光値が変動することはないです。現状では、正しく露出設定をしたい場合には、入射光式露出計は必需品だと思います。

 

動き物を撮影する列車走行写真などは、例えばカメラを三脚に載せアングル固定でも、主要被写体である列車が来る前と、列車が定位置に来た状態とでは被写体反射率がかなり違うわけでして、カメラの露出計による測光値は高い確率で動きます。さらに、昼間でも比較的暗い曇り空の状況で、列車が前照灯ハイビームで来た場合には3段(3EV)以上動くことがあります。

 

そんな状況で設定を固定せずに、カメラ任せのAE撮影をしていては撃沈です。そこで重宝するのがAEロック保持ですが、自分が好んで常用しているワンプッシュAFのボタンとAEロックボタンが同じですので、自分の場合はAEは使わずにマニュアルで固定しています。日中屋外であればカメラ内蔵露出計よりも目測判断のほうが精度が高いこともある思います。

 

何度も撮り直しが利く被写体なら段階露出で数枚撮っておき、あとで最良のコマを選ぶことも出来るわけですが、はて最良のコマと言っても各々の感覚による目測判断でしかなく個人差があるわけで、それこそAE撮影時の露出補正のような丼勘定的判断ではないかと思います。

 

あくまで自身で見た個人的な好みを優先するか、確かな基本に準じた結果に満足するかで、露出に対する考え方自体が変わってきますが、最終的に微調整するにしても、はなから基準がなく画像の見た目判断で撮り貯めた写真は、露出の面で個性がないと思います。

 

いずれにしても確たる設定値を把握していれば段階露出で無駄に捨てゴマ量産することはないですし、デジカメは撮影コストが安いとはいえ、普段の使い方で数年後の累積ショット数は、何倍も違ってくると思います。

 

わたしが以前に使っていた富士フィルムのGW680Ⅲなどは、取説に「5000ショット毎にシャッターのオーバーホールをしてください」との説明書きがあり、カメラ本体底面にショット数カウンターを装備していました。そのようなカメラで無駄に捨てゴマ量産してる場合ではありません。APS-Cや35mmフルサイズ等の小型カメラはシャッター寿命が長いですが、それでも中古カメラは累積ショット数が少ない個体ほど価値があると思います。

 

カメラ搭載の反射光式露出計は、2020年代の今においても基本的に昭和時代から変わらない方式で、レンズから入ってくる光量を測定するだけなので基準がどこにもありません。反射光から適正露出を導き出すなら、まずは反射率測定器(仮称)を開発しカメラに搭載しなくてはいけません。

 

現状ではカメラ搭載の露出計も、その測光値をもとに動くAE(自動露出)も、例えるならダーツを投げて、的の円内に刺さることもあれば大きく外れることもある不完全なもので、中心に刺されば奇跡が起きたとしか言いようがないです。

 

撮影者の多くは的の円内に入れば満足なAE撮影派で、大きく外れそうなときもAEのまま露出補正という対処法によって、さらに精度が低く、恰も目を閉じてダーツに挑むような露出制御になっているにも関わらず、それで満足しているのだと思います。1コマの撮影コストが数千円かかる大判カメラなら、どうしますか?


FinePix S3Pro

2005年に購入しました初のデジタル一眼レフです。それまで使用していたニコンレンズが装着できる点と、それまで好んで使用してきたフィルムを製造しているメーカー製だから、きっと満足できるに違いない。購入に至った動機はそんなところでした。もっとも写真の写りに貢献していたのはニコンでもライカでもない、富士フィルムだったわけです。

 

当時、価格.COMの最安値の店で19.1万円で買いました。他店はどこも20万円超だったと思います。

長年使用しているメイン機ですが購入から12年が経過した2017年時点で、まだ600ショットくらいで外観も新品同様に無傷の状態です。列車を狙う場合も連写は利かなく1発切りですし、静止画専用機であるのと確たる撮影目的がない限りは防湿庫に仕舞っていますので、そんなもんだと思います。

 

昭和の一般家庭では、例えば運動会や日帰り旅行など、その日限りの撮影なら24枚撮りにする人が多かったと思います。36枚撮りを1日で使い切るのは大変でした。一時期は20本入りプロパックを冷蔵庫に常備していましたが、使い切る前に期限切れになることが多かったです。デジカメも同じような使い方をしています。

 

 2007年にS5Proが登場した時点で値下がりしていたS3Proを14.4万円で追加購入しましたが、のちに気が変わり数ショットしか撮影していないS3Proを5万円台で売却してしまいます。それから10年が経過した2017年にヤフオクに出品されていた中古機2台を それぞれ3万円弱で購入。さらに元プリクラ使用機の中古を8千円で購入し、現在は2005年に購入の機体と 2017年購入の中古機3台の 合計4台のS3Proを所有。

 

新品購入機はネットでVer.2.18に更新したのち、さらに富士SSにて最新バージョンVer.2.33に更新しています。中古機の1台は新品購入機と同じくバッファ標準タイプでVer.2.18。中古機の1台はバッファメモリー増設タイプでVer.2.33です。バッファ増設タイプは本体前面のS3Proエンブレムが青色で、見分けが付きます。

 

元プリクラ使用機の中古はバッファ標準タイプですがVer.2.50の特殊バージョン機です。Ver.2.50はプリクラ搭載用で一般使用品にないバージョンですが、使ってみて気づいた点は、上面液晶の電池残量表示は常時で、かつ縦位置レリーズボタンでの起動は出来ません。それらは一般使用品のVer.2.18の場合、上面液晶の電池残量表示は常時ではなく、縦位置レリーズボタンでの起動も出来ないところ、Ver.2.33へのバージョンアップで同時に更新されますので、電池残量だけ常時表示に更新されている点が一般使用品と異なります。それ以外の機能は一般使用品とまったく同様に思います。

 

2017年に追加しました2台の一般使用品の中古ですが、幸い2台とも完全動作品でどこも悪くなく、それぞれ長く使えそうな感じはしています。バッファ標準タイプのほうは製造番号が新しく、あまり本気で使われずに長く放置されていた印象の機体です。長年通電させていなかったようで、眠りから覚めて正常動作するまで時間が掛かりましたが、おそらくショット数の少ない奇跡の機体と見ています。

 

もう一方のバッファ増設タイプは、自分が2005年に購入して当初から所有している機体よりも番号が古く、その頃はバッファ増設タイプの新品は販売されていなかったはずで、使用者が購入後に富士SSに持込みで増設サービスを受けた機体かもしれません。当時、S3Proのバッファメモリー増設を2万円で受付けていました。

 

バッファ標準タイプのS3Proは、ワイドRAW設定時では連続3コマしか撮影できないのに対して、バッファ増設タイプは連続8コマの撮影が出来てしまうため、ショット数を無駄に稼いでいる懸念があります。

 

もう1台。元プリクラ使用機は、普段の持ち歩き用とかで気軽に使うには、実質5千円未満の超激安で入手したこれくらいの機体なら。。そう思っていたところ、人手に触れずプリクラ機の中で活躍していた機体だけに凄く綺麗で、グリップなど新品のゴムの匂いがします。使ってみたらジャンク品どころか、どこも悪くなく絶好調の完全動作品。とても乱雑に扱う気になれない機体です。

 

一般使用品Ver.2.18とVer.2.33の違いですが、本体上面の液晶に電池残量が常時表示されている2.33に対して、2.18は残量が少なくなった時点でのみ表示されます。つまり満タン表示は出ません。またVer.2.33は縦位置レリーズボタンでの起動が出来るのに対して、Ver.2.18では縦位置レリーズボタン半押しでタイマーOFF状態から起動せず、勿論そのまま押してもレリーズ出来ません。

 

Ver.2.33はニコンのVRレンズに対応するための更新でしたが、Ver.2.16,Ver.2.18でもVRは普通に動いているように感じるのは私だけでしょうか? どのバージョンのS3ProでもAF-Sニッコールは勿論、絞りリングがないGタイプニッコールも使えます。

 

Ver.2.33がプリクラ使用機を除く一般使用品での最新バージョンとなっていますが、ネットで出来るバージョン更新はVer.2.18までで、Ver.2.33への更新は富士SS持込み限定でした。また2007年に追加購入し売却してしまった元予備機は、新品購入時から最新Ver.2.33でしたので、製造ロットにより初めから最新バージョンの個体も存在します。しかしVer.2.18以前に販売された個体は多く、最新バージョンVer.2.33への更新はSS持込限定だった為に、市場に出回っているS3Proの中古はVer.2.18以前の個体に当たる確率のほうが高いです。

 

何もかもネットで買う派の自分は知らなかったですが、プロユースだったS3Proは量販店での店頭販売はされてなく、元業務用でガンガン使用されている中古が多く存在する懸念もありますが、新品在庫がなくなるまで12.8万円を切ることがなかったS3Proを、中古ながら満足な機体が2~3万円や8千円で買えたのは有難いです。

 

発売から13年(2017年現在) 今ではS3Proの良品は少ないと思います。無駄にショット数が増えないカメラの性格上、個人の趣味で使われた物は、自分が当初から所有している個体のような極上品も意外に存在すると見ていますが、そのような機体が中古市場に出回ることは珍しいでしょう。

 

ほぼ新品だったS3Proを売却しておきながら、今頃になって使用経歴不明な中古品を買うとは馬鹿げていますが、最近になって改めてハニカムSR機の画像は素晴らしいと思うようになり、今後も長く使っていく上で、メーカーサポートは終了していて故障したら終わりですので、もしもの備えです。下の画像は一般使用機の3台で、ぱっと見は3機とも新品同様に綺麗で見分けが付きませんが、上の1台が2005年から所有しています本当の新同機で、下の2台が中古機です。これでとりあえず、自分の使用頻度と保管状態なら、これら全てが故障するより先に自身の寿命が尽きると予想します。

画像クリックで等倍表示されます
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新型S5ProではなくS3Proである理由ですが、自分の使い方と保管状態ではカメラは永遠に壊れないとして、まず将来的に困るのは特殊バッテリーの新品入手だと思うからです。S5Proの母体となっているD200の電池は使えなくS5Proだけの専用品です。その点、単三電池で動くS3Proは長く使うには安心です。他には、S3Proは縦位置グリップ一体型で気持ちよく、このような撮影にも貢献していると思います。自分としては連写やAFは重要ではなく、画質は同じですし、おそらく50年後も所有している自分にとっては、どう考えてもS3Proが無難に思うのです。

 

一緒に写っていますX100Sは、富士フィルムが久しく本腰を入れて開発したCMOS種を試すべく購入したもので、使い道のないカメラなので今は所有していません。S3ProとX100Sの画像を比較しますと、双方ISO100で遠くから撮影した柵や金網などの細かいディテールがX100Sではクッキリ解像していてS3Proでは何も写っていない差がありました。また高感度画質は、S3Proの実用最高感度は私的にはISO400と思いますので比べ物にならない差です。色調はまったく同じと言って過言ではないくらいで、富士機ならではのDレンジの広さも同等に思いました。

 

2008年にニコンD3を購入して、気に入ればニコン機に乗り換えるつもりでしたが、D3は半年で売却しS3Proを使い続けています。ニコンD3の連写性能をフル活用して撮った画像がこちらに御座いますが、自分としてはそれまで使用してきたS3Proの画像と、D3で得た画像はまったく別世界といっても過言ではないくらいで、APS-Cとフルサイズの画質の差など比較する以前の問題でした。それあってサポート終了した旧機種を未だに維持しています。

 

S3ProのワイドRAWで撮った画像は、解像感、質感描写的な見方をするとISO感度100の35mm判リバーサルフィルムを超えていて、同ブローニー6×9cm判には及ばない。。 GA645i, GA645wiで撮影した 同ブローニー6×4.5cm判と良い勝負です。以前にNikonのフィルムスキャナー8000EDと4000EDを使っていたことがあり、フィルム写真の粒状も露わになる倍率で見ていますが、35mm判プロビア100FよりはS3Proのほうが高画質に見えます。また色調はフジクロームに遜色なくて、階調はフジカラー並に広いです。

 

S3Proで撮った画像は1200万画素と言ってもS画素600万+R画素600万からなる特殊なもので、拡大表示するとフィルムからのスキャン画のようにボケボケに見えたりしますが、それはフィルム原版を倍率の高いルーペで見ても同様なことで、少し離れて見れば良いことです。必要ならフォトショで輝度情報(Lチャンネル)だけにアンシャープマスクをかければ鮮明になります。良く言えば、それ以外どこも補正しなくてよいのです。

 

S3Proの素晴らしさはワイドRAW撮りでしか味わえないと思います。カメラ出しJPEGの画質はFinePixのコンデジと大差がなく、以前にバンコクへFinePix F40fdとS3Proを持って行き、それぞれの画像を同じフォルダーに入れて保管していますが、どちらで撮ったか見分けられないレベルです。使用レンズは何だったかExif情報を見たら、今までS3Proで撮ったつもりで眺めていた画像が、実はF40fdだったことが度々ありますし、その逆もあります。F40fdの画質が良すぎるのかもしれません。

 

スマホ世代の人からすれば何故こんな古いカメラで? そう思われて当然で、より高精細な画像を求めるならデジモノは日進月歩ですので、昨年に登場した現行モデルよりも来春に発売される新バージョン。FHDの次は4k画質といった感じで、常に新しく進化した機種を使っていたいものですが、あくまで35ミリ判カラーポジフィルムで得られる画質が原点で、色褪せず進化しないフィルムライクな画像が撮れるデジカメでこれに勝るものはなく、進化する必要のない、唯一無二なタイプのカメラとして使い続けています。 

 

自分と同じく富士のハニカムSRに填まっている人は、きっと多く存在していると思われ、それらの方達に説明するまでないですが、Dレンジ設定をスタンダードで撮影した場合に作成されるRAWファイルは約12MB。ワイド設定で撮影した場合には24MB強のファイルが作成されます。

 

SR機特有のR画素がフル稼働するのはワイド設定で撮影した場合で、ハニカムSR機の本領を発揮させるにはワイドレンジ設定で撮影し、HS-V2、またはV3など、現像段階で色々な設定ができる富士の現像ソフトを使うのが最良です。フォトショップCSやCS2等でも現像でき、それらも使ったことがありますが、それぞれ違った色調で、CS2よりもCSのほうが富士らしい色が出ます。自分は最終的に純正ソフトの最終バージョンHS-V3を使っていまして、動作環境も必要なため、Windows XPを維持しています。

 

2020年代になった現在も、スーパーCCDハニカムSRⅡを搭載するS3Pro・S5Proは、世界一美しいデジタル映像を得られる“国宝・重要文化財”とも言われています。

 

2021年7月追記 : 今まで試していませんでしたが、HS-V3をWindows7にインストールしてみたところ普通に使用出来ました。富士フィルムHS-V3正規品CDからWindows 7 Ultimate 32ビット版へのインストールです。


Nikon D5100

画像をクリックで少し拡大表示されます
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ニコンの5000番台は主に録り歩き動画撮影用として購入。当初はD5000+魚眼レンズの組合せを使用していましたが、このD5100が登場したとき、動画スペックを比較した上で買い替え。同時に純正ステレオマイクも購入しています。

D5000のモニターは下に開くタイプで、自分撮りはできない仕様でしたが、D5100以降のモニターは横に開くタイプでビデオカメラと同様な使い方が出来ます。

 

魚眼レンズ付一眼レフを首に提げて歩いている振りで、実は動画を録っているという使い方が出来ますが、この頃はアクションカメラが登場する前でしたので、歩いている方向に見えるもの全てが画面に収まり、比較的ブレも目立たない画角の魚眼レンズと、それを装着できる1080p動画付カメラの組合せは、当時としては最良の選択だったと思います。こちらは初代機D5000による映像です。今ではアクションカメラの普及によって何ら珍しくもない映像ですが、YouTubeに掲載した2010年時点でその動画のようなワイド画角での録り歩き映像は皆無でした。

 

録り歩きをする場合はステレオマイクは目立つし邪魔になるので、高音質で記録したいときは別途にリニアPCMレコーダーで収録していました。上記画像のステレオマイクを使ったのは今までに1度だけで、その動画がこちらです。レンズは魚眼で、上記画像の組合せでの撮影になります。

 

今ではSONYのアクションカメラを所有していますので、購入の切欠となった当初の使い方はしないですが、自分撮りもできる可動式モニターは非常に有難い装備で、焦点固定での動画撮影やライブビューでのピント合わせに重宝しています。

 

特に大判レンズとアオリを使って撮る場合、ライブビューで任意の位置を拡大表示できる機能は、大判カメラのピントガラスをルーペで確認するのと同等な精度のピントチェックが可能です。しかもフィルムカメラでは不可能だった ”撮像面でのピント出し”です。その確実さの違いを理解できますか?

 

一眼レフのファインダーでのピント出し、レンジファインダーでのピント出し、二眼レフのフォーカスレンズでのピント出し、大判ピントガラスでのピント出し、それらの方法はどれも実際の撮像面で合わせていないのに対して、ライブビューやミラーレスデジカメのモニター映像は、実際の撮像面の情報を映し出しています。

記載日時:2017.04.30

 

撮影画質は数年前に50万円を叩いて購入したD3と、ぱっと見なんら変わらないニコン機らしい調子の画像です。撮影機能におきましては、ニコンのデジタル一眼レフの現行機種はすべてMマニュアル撮影が可能ですので、最上位機種に出来て廉価機種に出来ない撮影はなく、撮影機能に関しては基本的にどこも変わらないわけです。フィルム一眼レフの廉価機種はマニュアル撮影ができない機種があり、中級以上の機種を買うしかなかったですが、現行一眼レフは機能的に恵まれていると思います。もっと言えば、今はフォーマットサイズの違い以外で上級機を買う意味がないです。一度はD3も買って試しましたが、秒間11コマ連写ができるDXフォーマットで使うなら、正直に画質的にもD5100となんら変わりなかったですし、違いはズッシリ重い高級なカメラを持っているという満足感しかありません。

 

廉価機と上位機で違うのは外装やパーツの材質、駆動モーターやAFセンサーの性能、シャッター幕の耐久性など、特にD1桁の機種は桁違いなコストが掛かっていると思われます。上位機になるほど金属パーツが多用されていて重いです。しかし上で紹介していますS3Proの母体もニコンの廉価機ですし、廉価機だからすぐ壊れるというものではないようです。D3000,D5000番台は、上位機種とはマウントが異なる構造で、ボディー側でのAF駆動は出来ない代わりに、上位機種では装着できない非Aiの旧ニッコールレンズをも装着できるマニアックな利点があります。

 

上位機ならではの防塵防滴耐久性、プロの過酷な使用にも耐えるとか言いましても、落とせば重いカメラほど致命傷を負うもので、砂嵐や海水を浴びながら撮ることもないでしょう。撮影道具としての便利機能の多さで比較した場合、ニコン歴代オールドレンズ装着と他機種にない可動式モニター装備のD5000番台は、用途によっては上位機種を超える使い勝手のカメラと思います。


Nikon New FM2

画像をクリックで等倍表示されます
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New FM2はデジタル転換前まで使っいた、自分にとって最後の35ミリフィルムカメラで、ある意味、世界一優れた35ミリ判フィルム一眼レフカメラと思っています。もっとも人気だったのはFE2と思われますが、自分的にはFM2か、または初代機のFMがいいですね。機械制御ですので電池はなくても普通に使えます。これ以上にシンプルで超絶使い易い一眼レフも皆無と思われ、これのデジタル版を販売してほしいくらいです。デジタルバックにシャッターと液晶モニターを搭載しただけのような機種。撮影モードがMだけで露出計も非搭載のマニュアル一眼デジカメです。

 

これの前代機のNewが付かないFM2は、シンクロ1/200秒でハニカム模様のチタン幕シャッターを搭載していています。初代機のFMやFEは、2017年時点で誕生から約40年になりますが、ニコンの古いカメラは頑丈で、趣味でたまに使うくらいなら一生モノかもしれませんね。Nikon FEは、実は以前にヤフオクに出ていた超極上品のブラックを衝動買いしてしまい、一度も使ったことないですが、とりあえず劣化していたモルトを貼り替えて、所有し続けています。追針式のメーターが楽しいですね。FEは、ちょうど東海道ブルトレ牽引機の新型PFと同い年です。

 

デジタルに転換した2005年以降はフィルムカメラは一切使ってなく、今後も使うことはないと思いますが、安値で手放すくらいなら所有し続けて眺めていたいです。 New FM2は877万台が最終と思われ、上記画像の平らな箱に本体が仰向けに収められています。ホットシューカバーとストラップは付属しない仕様です。これではなく背の高い元箱はかなり古いロットの製品です。

 

メインとして使っていたのはブラックのほうで、シルバーは生産終了のときに衝動買いした予備機で、記憶の限りではフィルム3本通しています。2台とも明るく見易いFM3A用のK3スクリーンに交換しています。ボディーキャップは画像のタイプではなく白い簡易キャップが付属しますが、以前に使わなくなったこれら2台を真空パックして保存していたところ、真空による圧迫でキャップが歪んで割れてしまいました。今は防湿庫を整理したので真空パック保存は中止して、そのときに画像の新しいキャップに交換しています。

 


FinePix F700

F700は、まだフィルムカメラが主力だった頃の2004年に購入しました、初デジタルカメラです。

これにした理由は、当時はどんなデジカメがあるか、どれが良いのかも判らずに殆ど外見の良さで決めましたが、今まで富士フィルムだから富士の製品という要素も、少なからずあったと思います。メーカー希望小売価格が、確か74800円で、購入価格は4.5万円くらいでした。FinePix Fシリーズとしては珍しい実像ファインダー付モデルで、使いやすく長持ちしそうな収納ケースが付属しています。

 

デジタルカメラ未経験だった自分が冒険心で、試しに買ってみたカメラであまり実用性はなく、共和駅に国鉄色489系の白山編成がやってきたときにサブ的に持出しましたが、あとはフィリピンパブのお姉さんを何コマか撮ったくらいの記憶しかなく、所有年数に見合わないショット数だと思います。多分100ショットに満たない気がします。

 

F700はAFの食付きが非常に悪くて、薄暗い場所では全く使い物になりません。のちに知ったのが、このF700こそが、S3Proに搭載されたハニカムSRの初代機で、純正RAW現像ソフトの最終版にもF700の項目があり、基本的にS3proと同じ愉しみ方の出来る機種でした。高価格なのも当然のカメラです。F700は630万画素機ですので、S3Proのワイドレンジ設定で撮影した場合の約半分の、12MB強のファイルが作成されます。

 

記録媒体はXDピクチャーカードで、当初は最大512MBのカードしか使えない仕様でしたがのちにSS持込みでのバージョンアップサービスで、1GBまで使用可能になりました。またCCDのリコール対象品でCCD交換もその時に実施しています。1GBあればRAW撮りで78コマ撮影できますが、長年放置でバッテリーが劣化したのか最初からか判りませんが、電池の消耗がありえなく早くて、おそらく20コマも撮影したら電池切れになり、また電池を外すと日付がリセットされてしまうとても面倒な仕様です。一応は動画も録れますがあっという間に電池切れです。

 

純正NP40バッテリーの予備も持ってはいますが、本体充電なのでいちいち入替えての充電が面倒ですし、とにかくバッテリーの持ちが悪すぎて使えないカメラでずっと眠らせています。お陰で綺麗な状態です。 序に眠らせているFinePixを紹介しますと、S6000fd、F30、F200EXR それらがほぼ未使用のまま眠らせてある機体で、Fシリーズはそれぞれ純正ケースも所有。あとはバンコクと台湾で活躍してもらったF40fdも今は休眠中です。

 


古いカメラも劣化させることなく状態維持できているのは、あえて写真は載せませんが、性能の良い防湿庫あってこそです。防湿庫は今までトーリハンと東洋リビングを買いましたが、トーリハンは購入当初から除湿が非常に弱くて、しかも早期に壊れてタダの箱と化しているのに対して、東洋リビングは20年以上で、最も安価なタイプですが除湿が強力で故障しませんので、少々の価格差はあっても絶対に東洋リビングがお奨めです。

 

もう一つ、実用機に傷を負わせず使い続けるコツとしまして、まずストラップで宙ぶらりん状態にしないことです。バッグ等に入れて移動時は、他の機材と接触しない状態にするか、接触する場合は緩衝袋などで包んでおきます。バッグの中に無造作に入れた状態で持ち歩いたりクルマ移動したりが、もっとも擦り傷を負いやすいと思います。